マタイによる福音書11:28~30
東洋英和女学院副院長 髙橋 貞二郎先生
◇この特別伝道礼拝のちらしにこう書かれています。「教会には初めての方、久しぶりの方、歓迎いたします。多くのみなさまに癒しと希望が届きますように!」本当にその通りです。さて、あなたにとって心の支えは何ですか? 家族、友人でしょうか。思い出の物、写真のような物でしょうか。ペット、お金、音楽でしょうか。こうしたものはひと時、支えになるとしても限界があります。いつでも、どこでも、というわけにはいかないのです。たとえば入院という時には、こうした支えから引き離されてしまいます。
◇今年、生誕100年となる三浦綾子さんは13年間病床にありました。世間は因果応報といった見方をします。しかし「本人が罪を犯したからでも、両親が罪を犯したからでもない。神の業がこの人に現れるためである。(ヨハネによる福音書9章)」というイエス様の言葉を聞いたとき、三浦さんは慰められ、平安と力を与えられたのです。このように聖書の言葉は、昔話ではなく、歴史を超えて私たちに希望の計画を語りかけ、生涯の支えとなるのです。
◇現代の私たちも、たとえば精神的な疲れ、苦しみ、重荷を負っています。イエス様は「休ませてあげよう」とおっしゃいます。これは弦楽器の弦を緩める、張りすぎないようにする、という意味です。そして「軛」は2頭の家畜を同じ向きに向かせて、畑を耕す作業をさせる器具です。自由を縛るように見えますが実は、あなたの隣にはイエス様がいらして、99%を担ってくださるのです。あなたの負担は1%以下です。
◇今日、2つのことを心に留めていただきたい。第1は、聖書の御言葉をあなたの心の支えとしていただきたいということです。御言葉はいつでもどこでもどのような状況でもあなたの確かな心の支えとなり、慰め励まし、生きる方向を示し、勇気と力を与えます。第2は、イエス様は御言葉を通してあなたを招いておられるということです。あなたの心の扉には内側にしかドアノブがありません。ノックしておられるイエス様を、扉を開いてお迎えできるのは、あなたなのです。