◇イエス様が復活されたことによって、世界の歴史に、そして私たち一人ひとりの歩みに、決定的な変化が生じた。死が終わりではない!私たちは死を超える新しい命を獲得できる可能性が与えられたと聖書は語る。
◇しかし、罪の現実が私たちを脅かし続けている。その危機の只中に神様ご自身が入ってきてくださり、死の支配をイエス・キリストの死と復活によって完全に滅ぼしてくださった。私たちには、死を超える新しい命の中へと導かれていく新しい可能性が確かに開かれた。キリストの愛は、死よりも、罪よりも、ずっと強い。主イエスを通して明らかにされた神様の愛から私たちを引き離すものは、何も存在しない!とパウロは告げる(37〜39節)。
◇キリストにおける神様の愛を最もはっきりと証ししているのがイエス様の弟子たちの変化である。復活前、彼らはイエス様を見捨て、ばらばらに逃げた。復活の出来事を経験することによって、彼らは再び集められ、力強く歩み始めた。彼らの姿が示しているのは、イエス様の復活によって、私たちはもはや罪や死が支配する時代ではなく、神様の愛が支配している新しい時代を生きているということなのだ。イエス・キリストの十字架と復活によって、新しい時代が、新しい世界が開始された。私たちキリスト者は、ただ一度の洗礼を通してイエス・キリストと一つにされ、また繰り返し聖餐の恵みによってその絆を強くされている者たちである。その恵みのうちに私たちはすでに入れられているのである。
◇他の命を犠牲にして自らを守ろうとする世の力がなお私たちを圧迫している。小さく弱い私たちの現実がある。しかし、イエス様は死から復活され、罪と死に勝利された。聖霊を受けて力づけられ、新しい歩みへと出て行った弟子たちのように、私たちもまた、他の命のために自らを用いることのできる新しい歩みへと少しずつ踏み出していくことができる。いや、イエス様の力によって大胆に飛躍することが許されているのである。