2023/07/23「神に愛されているから」ルカによる福音書 8:1~3 伝道師 太田 好則

◇イエス様によって病を癒され、奇跡の当事者となった人々の多くは、感謝の気持ちからイエス様に従いたい、お仕えしたい、と願う。だがイエス様にそれを許された人は少ない。イエス様は拒絶されたのではない。むしろこれらの人々の生き方を変えられたのである。イエス様が何をしてくださったのか、その証言者へと作り変え、語り伝える者として遣わされるのである。

◇遣わされて、イエス様を証言する人は、時に孤独を感じたり、危険な目にも遭う。しかしイエス様は、「あなたがたに害を加えるものは何一つない。(ルカ10:19)」とも言ってくださる。私たちには、苦難がある。自力でなんとかしなければと、もがき苦しむ。しかしイエス様の約束を思い出そう。「勇気を出しなさい。私はすでに世に勝っている。(ヨハネ16:33)」と言ってくださる。あなたの苦しみは、イエス様によってすでに解決済みなのである。

◇マグダラのマリアは、7つの悪霊に苦しめられていた。7は非常に多いことを表す。イエス様に救われた時、どんなに感謝したことだろう。イエス様のために奉仕したい、という思いが彼女の中に起こった。伝承や聖書外資料によればマグダラのマリアは、重要な人物として伝えられている。おそらく、数十人のイエス様一行の有能なマネージャーの役割を果たしていたのだろう。同じようにイエス様に悪霊を追い出していただいた、ヘロデの家令クザの妻ヨハナは、社会的地位もあり、独立した財産も持っていて、楽しい暮らしをすることもできた。しかしその生活を投げ打ってイエス様に奉仕する。他の女性たちも悪霊から救われて、感謝して財産を手放し、仕えている。

◇この女性たちがイエス様に仕えることができる理由は、イエス様への感謝と愛であろう。しかし見逃してはならないのは、イエス様が先に、この人たちを愛し、憐れんでくださったことである。大きな恵みを頂いた者は、感謝をもって仕えることができる。私たちもその一人である。