阿佐ヶ谷教会の基本姿勢

わたくしたちの教会は、「阿佐ヶ谷にある神の教会」であり、主の豊かな恵みと導きのもとに、創立以来六十七年に及ぶ歴史を歩み続けてきた。数年前に教会堂を新たに献げることができ、また開拓伝道として援助を続けてきた三田教会も自立するに至った。これらは神のご計画にかなうものであると、わたくしたちは信じている。

日本キリスト教団に連なるわたくしたちの教会は、主が託しておられる使命を自覚し、さらに心を新たにして、これからの課題にとりくむべきであることを痛感する。

この時にあたり、わたくしたちは阿佐ヶ谷教会の基本姿勢を次のように確認し、主にある一致をもって、教会の今後の歩みを進めようとするものである。

 教会は、イエス・キリストを主と仰ぐ唯一の共同体であるが、目に見える形としては、それぞれの地にある各個教会として生きる。わたくしたちの教会もその一つである。

(1)教会は、イエス・キリストの召集によって成立する、信仰の共同体である。

 イエス・キリストは、わたくしたちと共に生きるために人となり、十字架の犠牲と復活の勝利によって、わたくしたちに救いを与えられる。この主が、わたくしたちを召し、神の民とされる。わたくしたちの生活の中心は神への礼拝であり、そこでわたくしたちは神の言葉を受け、讃美と感謝、信仰の告白と献身をもって応答する。

(2)教会は、「聖徒の交わり」として形成される、愛の共同体である。

 この交わりによって、イエス・キリストをかしらとし、兄弟姉妹を肢とする「キリストのからだ」が形づくられる。わたくしたちは、主の恵みによってこの交わりに入れられたことを感謝し、これに応えて、日々新たに主に従い、愛をもって互いに仕えつつ、共に生きる。

(3)教会は、世にあって宣教と奉仕の使命を担いつつ、神の国を待ち望む、希望の共同体である。

 教会のかしらであるイエス・キリストは、同時に世界の主である。わたくしたちはこの主から派遣されて、福音を宣べ伝え、正義と平和のために奉仕する。主もまたわたくしたちと共に働かれて、神の国を実現されることを、わたくしたちは、信じ、待ち望む。

1991年5月19日 定期教会総会にて