2012/9/30 (聖霊降臨節第19主日礼拝)
「神に聞き従う」
使徒言行録4:1~31
境南教会牧師 千原 創
◇イエス様の傍にいてみ言葉をただ聞いていた弟子たち。しかしイエス様の亡き後、聖霊を受け力づけられた弟子たちは、閉じこもっていた家から飛び出し、外に出て「民衆に教え、イエスに起こった死者の中からの復活を宣べ伝えて」(2節)いました。聖霊を受けることで、み言葉を聞く者からイエス様の福音を宣べ伝える者へと変えられ、伝道を開始したのです。それは神様のみ心です。しかしユダヤの権力者たちは、その神様のみ旨である伝道を妨げ、大きな困難を与えて行きます。
◇現代においても教会では神様のみ旨として積極的な伝道活動が語られます。しかし同時に、この世の状況や人間の思いによって、積極的な伝道を阻む力が存在します。私たちは自らがみ言葉を聞き、信仰が守られ豊かにさることで満足し、あえて自らが時間や労力やお金をつぎ込んでまでの積極的な伝道には、目をそらしがちです。
◇伝道者であるパウロは、自らの伝道を振りかえって「苦労したことはずっと多く、投獄されたこともずっと多く、鞭打たれたことは比較できないほど多く、死ぬような目に遭ったことも度々でした。」(Ⅱコリ11:23)と語り、神様のみ旨に従って歩むからこその困難さを記します。しかし同時に「自分の決められた道を走りとおし、また、主イエスからいただいた、神の恵みの福音を力強く証しするという任務を果たすことができさえすれば、この命すら決して惜しいとは思いません。」(使徒20:24)とも語っています。同じように、伝道を阻む力の前で、ペトロたちは「神に従わないであなたがた(人間)に従うことが、神の前に正しいかどうか、考えてください。」と答え、伝道を続けます。
◇それは教会において、「今こそ…思い切って大胆に御言葉を語ることができるようにしてください。」という祈りの中で与えられる聖霊の力によるものです。私たちも聖霊を受けています。今こそ聖霊の助けを受け、神に聞き従う歩みへと押し出されましょう。
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