礼拝説教


2013/9/15 聖霊降臨節第18主日

「新しい生き方」

エフェソの信徒への手紙5:1~14

 

主任牧師 大村  栄


◇前半は4:25以下の「新しい生き方」と小見出しがある部分の続き。そこには「28:自分の手で正当な収入を得、困っている人々に分け与えるようにしなさい」等、信仰者の志すべき「新しい生き方」の勧めがある。「分け与える」生き方と言えば、マタイ19:16以下の「金持ちの青年」の話しを思い出す。あの青年は「永遠の生命を得るには、どんな善いことをすればよいのでしょうか」と主イエスに問うたが、「21:行って持ち物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる」と言われて、「22:悲しみながら立ち去った。たくさんの財産を持っていたからである」。

◇「どんな善いことをすれば」と主イエスに問うた彼は、自分の行為が神の評価を変え、それによって「新しい生き方」を始められると考えている。しかし聖書が言う「新しい生き方」を始められる根拠は、「1:あなたがたは神に愛されている子供ですから」という<前提>であって、彼が問うたような<条件>ではない。

◇6節以下でパウロは、そのような「新しい生き方」を始めた人のことを「光の子」と呼ぶ。「8:あなたがたは、以前には暗闇でしたが、今は主に結ばれて、光となっています。光の子として歩みなさい」。私たちは神の愛の光に照らされ、それを世の闇に反射させるために、「8:主に結ばれて、光となった」のだ。

◇「9:光からあらゆる善意と正義と真実とが生じ」、「11:暗闇の業に加わらないで、むしろそれを明るみに出しなさい」、「13:すべてのものは光にさらされて、明らかにされます」。これらの言葉に「光の子」であるキリスト者の務めが語られている。来年10/11-13に伊豆天城山荘で行う全体修養会のテーマは「キリスト者のつとめ」である。社会の各所で、キリスト者の存在感「クリスチャン・プレゼンス」を発揮するものでありたい。その教会の課題は重いけれど、「14:眠りについている者、起きよ。死者の中から立ち上がれ」。死からの復活を記念する主の日ごとに礼拝で復活の主にお会いして、私たちも暗闇の中から立ち上がろう。「14c:そうすれば、キリストはあなたを照らされる」。

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