2015/2/1　降誕節第6主日礼拝

「種を蒔く人」　

ルカによる福音書８：４〜１５
主任牧師　大村　　栄

　

◇｢10:あなたがたには神の国の秘密を悟ることが許されているが、他の人々にはたとえを用いて話すのだ。それは『彼らが見ても見えず、聞いても理解できない』ようになるためである｣。イザヤ書6:9の引用。見ても悟ろうとしない者は、見ても悟れなくなる。聞いても理解しようとしない者は、聞いても理解できなくなる。群衆と私たちへの宣告である。

◇たとえの最後に「8:「聞く耳のある者は聞きなさい」と大声で言われた」のは、悟れなくなる前によく見なさい、理解できなくなる前に良く聞きなさい、との警告であり激励なのだ。たとえ話のように、良く分からない言葉や出来事の背後に潜む真理を、しっかりと聞き取る耳を持ちなさいと言われる。

◇1月21日(水)に｢記念祈祷会｣を持った。奨励を担当したT姉は、81年前の1月の夜の小さな祈祷会が「阿佐ヶ谷教会のクリスマス」となるために、それ以前と以後に数々の小さな恵みが隠されていることを語った。

◇種まきのたとえのように、それ自体では意味の分からない言葉や出来事が、私たちのまわりに満ちている。しかしそれらの中に「10:神の国の秘密」が隠されている。クリスマスの主イエスの到来によって、神の救いがこの世界に実現し、完成に向かって進んでいる。それが「神の国の秘密」だ。

◇あの寒い夜の５人の祈祷会も、それ以前の日々も、それ以後の教会の歴史も、いや世界のすべての歩みの背後に神のご支配があり、神の国完成への一歩一歩があることを私たちは見出し、聞き取る者でありたい。

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