礼拝説教


2015/10/18 −全家族礼拝−

「あなたはわたしの心です」 

 フィレモンへの手紙8〜22
副牧師 加藤真衣子

 
  ◇『たからものってなんですか』という本があります。子どもたちが自分の宝物 を絵に描いています。宝物を物質としてとらえる子もいれば、家族や友 だちへの 想いなど、形にならないものとしてとらえる子もいます。

◇私は幼い頃、綺麗な箱の中に宝物を入れていました。その箱の中を確認して は、ちゃんとあるかな?なくなってないかな?と、大切にしていました。 私た ちが宝物を大切にしているように、私たち一人ひとりは、神さまにとって、とて も大切な宝物とされています。

◇今日の聖書は、パウロがフィレモンに宛てた手紙です。オネシモというのは フィレモンの奴隷だった人です。オネシモという名前には「役に立つ」と いう意 味があります。名前と違って、「彼は、以前は・・・役にたたない者でした(11節)」と 言っています。オネシモはある失敗をしてしまったこ とがあったからです。しか しオネシモはパウロと出会い、二人は仲良しになりました。

◇やがてオネシモをフィレモンのところに送り帰さなくてはならない時がきまし た。パウロはオネシモのことを「今は・・・役に立つものになっていま す。わたしの 心であるオネシモを、あなたのもとに送り帰します(11〜12節)」「『もはや奴隷と してではなく、・・・愛する兄弟として(16 節)』送ります」と手紙に書きました。目 に見える関係では主人と奴隷だけれど、主に在る愛においてオネシモは大切な家 族、宝物ということです。

◇私たちはみんなオネシモです。本来は何の価値もない罪人だけれど、イエスさ まが命をかけてくださったから、価値ある存在とされています。たとえ オネシ モのように失敗のどん底にいるとしても、神さまは「あなたがいてくれてありが とう。あなたはわたしの心、わたしの宝物です」とおっしゃって くださるのです。

◇私たちも、神さまに言いましょう。神さま、いてくれてありがとう。イエスさ ま、いつもそばにいてくださって、愛していてくださってありがとう。 イエスさ まはわたしたちの宝物です。
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