礼拝説教

2016/1/17 −降誕説第5主日−

「もっと偉大なことをあなたは見る」

ヨハネによる福音書1:35〜51
牧師 加藤 真衣子



◇先週に続いて今日も洗礼者ヨハネは「見よ、神の小羊」と、主イエスを示し た。二人の弟子はそれを聞いてイエスに従った。信仰には「見る」ことが 大切 だが、私たちはつい主を見失ってしまう。主は、見ることに続いて行動すること を求められた。「来なさい、そうすれば分かる」との御声によっ て、51節に至 るまで、次々と弟子たちが主に従っていく様子が記される。               ◇そのうちの一人がナタナエルだ。彼はフィリポから主のことを聞いた。それは (旧約)聖書でずっと待ち望まれていた方は、あのナザレの人だ」とい うもの だった。しかしナタナエルは「ナザレから何か良いものが出るだろうか(46節)」と 信じられないでいた。 ◇ところが、主はナタナエルがご自分の方へ来るのをご覧になって、彼のことを 周りに紹介されたのだ。ナタナエルは驚いたが、自分が主を知るまえか ら、主 が自分のことを知っていてくださったことに対して、「あなたは神の子です(49 節)」と信仰を告白した。聖書で「知る」という言葉は「愛す る」という意味が含ま れる。私たちは皆、ナタナエルと同じだ。私たちが主を知る前から、私たちが主 を愛する前から、主は私たちを知り、愛してくだ さっている。「わたしの日々は あなたの書にすべて記されている。まだその一日も造られないうちから(詩編 139:16)。」 ◇さらに主はおっしゃった。「『もっと偉大なことをあなたは見ることになる。』 更に言われた。『はっきり言っておく。天が開け、神の天使たちが人 の子の上 に昇り降りするのを、あなたがたは見ることになる(50〜51節)。」主は創世記に登 場するヤコブの見た夢を引用された。暗澹たる旅をす るヤコブは、どん底だと 思っていた所が、実は天の門だったことを、見させられた。主はご自分こそが天 に至る門であり、天地を結ぶ道だとおっしゃ る。私たちに主は断言なさる。 「今ここにいることが奇跡だと言うのか?もっと偉大なことをあなたがたは見 る」と。新しい年、この主の約束を抱きつ つ、行こう。
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