2018/01/07-成人祝福式礼拝-
「主イエスが導いてくださる舟に乗って」
マルコによる福音書4:35~41
牧師 古屋 治雄
◇クリスマスの喜びに押し出されて私たちは新しい2018年の歩みに導き入れられました。「インマヌエル、神我らと共にいます」の出来事を与えられて阿佐ヶ谷教会の群れに連なる私たちの歩みが始まりました。今朝与えられた御言葉は、主イエスが大勢の群衆に神の国の秘密をたとえによってお語りくださった出来事につづいています。主イエスは舟に乗ってそうなさったのですが、夕方になって、「向こう岸に渡ろう」と弟子たちにいわれたのです(35節)。
◇阿佐ヶ谷教会の群れに主はこの年伴ってくださり「向こう岸に渡ろう」と呼びかけておられます。神の国が到来している喜びが主イエスによって明らかにされました。その喜びを身に受けつつ弟子たちは主イエスに服従して出発したのですが、「激しい突風が起こり、舟は波をかぶって、水浸しになるほど」(37節)でした。弟子たちの中にはこのガリラヤ湖の自然環境をよく知っていたペトロたちがいました。しかしこの時は想像を超える風が吹き荒れ、舟が今にも沈みそうになってしまいました。そしてあまりの恐怖から「艫の方で枕をして眠っておられた」主イエスに、「先生、わたしたちがおぼれてもかまわないのですか」と、主イエスに告発とも怒りともとれる言葉を投げつけたのです。
◇私たちは予期せぬ困難や艱難に遭遇すると、このような行動に走ってしまいます。誰かのせいにし、そこにいたたまれない思いをぶつけたり、苦しみの中でもがきながら「犯人捜し」をしたりします。主イエスが一緒にいてくださるにもかかわらず弟子たちが狼狽している姿は、困難の中で取り乱している私たち自身と重なってきます。
◇嵐の中で眠っておられた主イエスは、そのような私たちの現状をつぶさに知っておられ、そのただ中で、「風を叱り、湖に『黙れ。静まれ』と言われ」(39節)と命令形で言われました。嵐を静めてくださる主のご命令に私たちは常に支えられています。そして主が舵をとってくださる「向こう岸に渡」ることができるのです。
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