2018/6/24
「満腹してもなお余る神の恵み」ー聖霊降臨節第6主日礼拝ー
マルコによる福音書8:1〜10
牧師 古屋 治雄
◇私達は週の一番大事な日として主の日を与えられ、礼拝に集っている。日常ならざる神様の言葉によって私達の日常生活が新たにされ、見直される。聖書の出来事に接すると、どうしてこんなことができるのかと私達にも疑念の思いが湧いてこない訳ではない。イエス様のなされたことや仰ったことは日常の尺度を超えているので、イエス様の御心はどういう所におありだったのかとかえって引き込まれる。
◇マルコ福音書の最初で、イエス様は「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」と宣言なさって、お働きを始めて下さった。イエス様の十字架と復活によって、この地上に神様の新しい御支配が決定的に現わされる。このことに深く結び付いて、このパンの奇跡は、イエス様がなさったこととして大切に繰り返し伝えられている。
◇パンの奇跡はマタイによる福音書とマルコによる福音書には2回ずつ出てくるので、全福音書を通して6回にもわたって繰り返し伝えられている。
◇イエス様の噂を聞いて、広範な地域から日常を脱出して集まって来ている群衆をイエス様はよく見ておられる。一人一人に目を留め、深く憐れみ、6章のパンの奇跡と異なり、今回はイエス様ご自身が主導して、3日もついて来て弱り果てている群衆に神様のお力を注ごうとしておられる。
◇弟子達を通してパンと魚が配られた。十分な理解をしていない弟子達もこの恵みの中に招き入れられ、パンと魚を分け与えることで重要な役割をイエス様から託された。
◇群衆は豊かな具体的な糧を頂いて、それぞれの違いを越えて、それぞれの日常に戻って行った。
◇私達もイエス様から頂いた恵みをどう受け止めて生きていくかが問われる。イエス様が重荷を知って担って下さり、一緒にいて下さる。そのイエス様の恵みに応えて感謝しつつ生きる者とされたい。
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