礼拝説教

2018/7/22

「たじろぐことはない」ー聖霊降臨節第10主日礼拝ー

フィリピの信徒への手紙1:27〜30
 伝道師 江原有輝子
 

◇「キリストの福音にふさわしい生活」とは何か。私たちは、福音に生かされている者として、ただ神の恵みにより頼む生き方をする。パウロは人々に、キリストの福音の支配下に留まり、共同体生活を形作り続けるよう勧めている。

◇「福音の信仰のための戦い」について佐竹明氏は、「戦いの相手が誰かが明らかにされない点にキリスト者の戦いの特長が現れている。それは、自分が固定した相手に対して自分の立場を主張し屈服させるような戦いではない」と言う。

◇戦いを避けて偽りの「和」の中に生きると、キリスト者であることが自分にも周囲の人にもどうでもいいことになっていく。キリスト者として生きる時、私たちは福音の信仰のために戦い、必要な時には「然り、否」と言わねばならない。

◇キリストの福音の中に留まるとき、私たちは「一つの霊によってしっかりと立ち、心を合わせて福音の信仰のために共に戦」い、「どんなことがあっても、反対者たちに脅されてたじろぐことはない」。神様に自分を明け渡すと神様が私たちの中で働いてくださる。フィリピの人々が迫害されてもたじろがないことは、反対者たちの滅びと彼らの救いを明らかにする。

◇人々には、「キリストを信じることだけでなく、キリストのために苦しむことも、恵みとして与えられている」。迫害のために殺された人や信仰を棄てた人がいる中で、パウロは、これはキリストのための苦しみであり恵みなのだと人々に告げる。パウロがこの戦いを戦ったのだから、彼らも戦い抜くことができるはずなのだ。

◇私たちの苦しみはキリストのためだ。私たちの信仰の歩みを阻むものが内にも外にあるが、私たちはたじろぐことはない。キリストの福音が与える一つの霊によってしっかりと立つ。私たちはどんなに弱くてもよい、立たせてくださる方、共に戦ってくださる方は、万軍の主なのだから。

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