礼拝説教

2018/10/7

「子どもへのまなざし」 −世界聖餐日・世界宣教の日礼拝ー

マルコによる福音書10:13〜26
牧師 古屋 治雄
 

        ◇阿佐ヶ谷教会にはさまざまな世代が属しており、青年にも年長者にも、あらゆる世代に福音を伝える使命を託されている。今日の御言葉が私たちに教えるのは、教会が子どもたちに開かれていること、そして、教会は積極的に子どもたちに福音を伝える役割を与えられているということである。

◇律法の教育に重きを置いていたユダヤ社会では、子どもは、一人前とはみなされないものであった。しかし、イエス様のお働きは、そうしたユダヤ社会の中に新しい機運を生んだ。イエス様のもとに、子どもを連れてきて、触れていただきたいと願う者たちが現れたのである。

◇弟子たちは、その人々を叱った。それはイエス様のお働きを重んじてのことであったとも言える。しかし、既にイエス様は弟子たちに、子どもを受け入れるものは、私を受け入れるのだと教えておられたのであり、弟子たちはこの御言葉を受け止められていなかったように思える。

◇イエス様は、子どもを子どもそのものとして受け入れておられる。そのことを通じて、イエス様は、神さまが、報いをお求めにならず、恩寵として私たち人間を受け入れてくださることを教えておられる。

◇無心にイエス様のもとに近づく子どもたちをイエス様は受け入れられた。私たちもまた、恵みによって神の国に招かれたものとしてイエス様は認めてくださるのである。

◇イエス様は子どもたちを抱き上げ、手を置いて祝福された。子どもたちが、神様によって祝福されるべき存在であるということを、私たちは今の社会の中で、もう一度受け止めなおさなければならない。

◇阿佐ヶ谷教会は、小さな魂に働きかけてきた歴史を持つ。幼子にも保護者にも困難な今の時代の課題の中で、この歴史を受け止め、今日の出来事に示されたイエス様のお働きを担い、幼い魂が神様の祝福のもとで生きてゆけるように共に祈りたい。
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