礼拝説教


2021/04/11−新年度教会標語による説教−

「神様の言葉には力がある」

詩編119:105〜112
牧師 古屋 治雄


◇阿佐ヶ谷教会は新しい年間標語が与えられ2021年度の歩みを始めた。「あなたの御言葉は、わたしの道の光、わたしの歩みを照らす灯」(詩編 119:105)。ここに「光」と「灯」が語られている。新年度、私たちの足下はしっかりしているであろうか。様々なことに心奪われ、生活していかなければない私たちだが、その日常の足下に御言葉が灯として灯され、人生の道においても御言葉が「光」として注がれ、私たちがどこに立ち、何処に向かえば良いか、教えてくださるのである。

◇その「御言葉」とはどういう神様の言葉を指しているのであろうか。詩編では、 27 編などをみると、主なる神様ご自身が「光」として賛美されている。そしてこの 119 編では「あなたの御言葉」が光であり、灯であり、私たちの歩みを照らしだしてくださるとしている。

◇ところが105 節以下で「御言葉」と同じ意味で律法、定め、掟、裁き、戒めが語られている。私たちがイメージしている「御言葉」と何か違い、律法主義を連想し、無機質な規則集を考えてしまう。ここで「御言葉」が複数ではなく単数で語られていることからも、律法は規則法令集ではなく、私たちの生活を恵みによって支える、神様の具体的な言葉である。聖書全体が私たちに対する神様の深い愛の「御言葉」である。そのことがこの詩編 119 編で繰り返し告白されている。

◇十字架の出来事以後弟子たちがバラバラになって、もはや弟子ではあり得なくなりそうな時、エマオ途上で復活の主ご自身が弟子たちに御言葉を解き明かしてくださった。神様の御言葉はイエス・キリストによって救いの出来事となって私たちに示され、この力が私たちに御言葉の力として注がれている。

◇教会の伝統の中で私たちに使徒信条や主の祈り、またヨハネ 3:16や日めくり聖句として親しんでいる御言葉が与えられている幸いを思う。教会に出入りする度に年間標語に目を注ぎ、口ずさみ、神様の御言葉そのものとして私たちと共に働いてくださる主の導きをともに頂いて、私たちの歩みを、また私たち阿佐ヶ谷教会の歩みを今年度踏みしめ進んでいこう。

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